『フットボールクラブ哲学図鑑』欧州主要クラブのうんちくを語りたいならこれを読め! | 西部謙司 | 書評

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ヨーロッパサッカーファンのみなさん、そしてヨーロッパのクラブチームに自分の好きなチームがある方、これ読んでみましょう。

スペイン(ラ・リーが)、イングランド(プレミアリーグ)、ドイツ(ブンデスリーガ)、イタリア(セリエA)、フランス(リーグアン)のメガクラブはほとんど網羅されています。

歴史があるチームの哲学を紐解くという趣旨ですが、メガクラブであるチェルシーとトッテナムは何故対象外。

ロンドンダービーとかいろいろ切り口はあったと思いますが、まあそこは置いといて、主要クラブの成り立ちや歴史をさらりとおさらいするにはいい本かと思います。

とりあえず、うんちく、語れますよ。

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本書データ

タイトル フットボールクラブ哲学図鑑
著者 西部 謙司
出版社 KANZEN
発刊年月 2020年7月13日

掲載クラブ

「常勝」「ザ哲学」「港町」「ライバル」「成金」「小さな街の大きな」「名将」の7つのカテゴリーに分けています。

欧州主要クラブが持つDNA、クラブ哲学を解き明かそうという試み。

常勝クラブ

  • レアル・マドリー
  • ユヴェントス
  • バイエルン・ミュンヘン

ザ・哲学クラブ

  • バルセロナ
  • アスレティック・ビルバオ

港町クラブ

  • リバプール
  • ナポリ
  • マルセイユ

ライバルクラブ

  • ACミラン
  • インテル
  • ベンフィカ
  • ポルト

成金クラブ

  • マンチェスター・シティ
  • パリ・サンジェルマン

小さな街の大きなクラブ

  • ボルシア・ドルトムント
  • ボルシアMG
  • ビジャレアル
  • モナコ

名将クラブ

  • マンチェスター・ユナイテッド
  • アーセナル

書評

※掲載クラブの相関図(Amazonより引用)

自分の好きなクラブチームがある人は、当然そのチームに愛着があるわけですから、自分でいろいろ調べようとするのは当たり前のことだと思うんです。

ですので、自分のお気に入りのチームの情報は改めて復習する感じで読むと良いでしょう。

一方で、どのクラブも創設当初の歴史的背景から詳しく書かれているので新たな発見があるかもしれません。

あとこの本は、決して事実の積み重ねただけの内容ではありません。著者である西部謙司さんの分析も非常に面白いものになっています。

例えば、「ザ・哲学」クラブであるバルセロナ。
「メッシシステムの呪縛」という章は、生みの親であるバルセロナが強大な力を持ちすぎてしまったメッシをコントロールできなくつつある様をうまく表現しています。

勝つためにはメッシシステムを作ってしまうのが合理的だ。しかし、そうするとどんどんバルサスタイルから離れてしまう。

歴代監督は何度もバランスを取り直したが、結局メッシの巨大な引力に逆らえない。

確固としたスタイル、カタルーニャの宝といえる唯一無二のフットボールを持ったがゆえに、唯一無二のスーパースターとの兼ね合いに苦しんでいる。

「クラブ以上の存在」はメッシになってしまった。

引用:本書より

確かになるほど!と思いませんか?

20クラブについて、こんなうんちく的なことがたくさん掲載されています

網羅的、俯瞰的に全クラブ分読んでも良いですし、本棚に置いておいて、気になった際に気になるクラブチームだけ読むのも良いでしょう。

タイトルにある通り、これは「図鑑」なのですから。

サッカー本/書評
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No Football, No Life.

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