東京ヴェルディ戦術分析・マッチレビュー | vs 町田ゼルビア | 2020シーズン第2節

Jリーグ開幕戦から4か月。

海外サッカーがいち早くコロナ禍を乗り越えてリーグ再開を図る中、ようやくこの日を迎えることができました。サポーターも当然ですが、選手本人が一番待ち望んでいた日だったと思います。

東京ヴェルディはシーズン前に大久保嘉人や高橋祥平を獲得。

ユースからは5人も昇格させ、即戦力と永井サッカーの申し子たちの融合を図るべく迎えた開幕戦で、無残にも惨敗。

実はこのコロナ禍の間、ヴェルディにとって戦術理解を深める良い期間だったのかもしれません(個人的にはそう思いたいところ)。

そして、迎えたこの日の対戦相手は町田ゼルビア。

そう、(いまいち盛り上がりはないですが、一応)東京クラッシックなんです。

それでは私的戦術分析・マッチレビューです(インタビュー形式)。

Match Information.

明治安田生命J2リーグ 第2節
東京ヴェルディ vs 町田ゼルビア
@味の素スタジアム
2020年6月27日(土)
18時00分 Kick Off.

試合結果

■Result
東京ヴェルディ 1-1 町田ゼルビア

■得点
東京ヴェルディ/
90分+2分 藤本寛也(PK)

町田ゼルビア/
3分 平戸太貴

私的戦術分析・マッチレビュー

-まずはフォーメーションの確認をお願いします。

基本システムは【3-4-3】であったと思っています。
3CBとして、右から若狭、高橋、平。
2ボランチとして井上潮音、藤田譲瑠チマ、WBとして両サイドに奈良輪と小池。
前線は井出、端戸、佐藤優平。
GKは柴崎。

奈良輪が守備時にSBに入る【4-3-3】の可変とも捉えられますが、奈良輪は必ず下がるという約束事はないように思えました。

-スタメンは事前予想通りでしょうか?

東京ヴェルディのスタメンは事前の予想から大きく外れましたね。

前節一人気を吐いていた大久保嘉人に注目が集まるものと思っていましたが、まさかのベンチ外。山本理仁も名を連ねていません。

試合後の監督インタビューにて判明しましたが、コンディション調整が間に合わなかったとのことでした。

-町田ゼルビアのフォーメーションは?

ゼルビアは中盤がフラットの【4-4-2】システムです。

ツートップは横並びというより、平戸がワントップ気味の【4-4-1-1】と言っても良いかもしれません。

-ゼルビアはどのような意図をもって臨んだのでしょうか?

ヴェルディのスタイルは丁寧なボールポゼッションです。
細かいパスで相手の陣形を崩すスタイルですので、町田ゼルビアも当然このスタイルへの対処を考え、「ボールを保持されることを前提にして、カウンター狙い」が戦術だったと思いますね。

その背景には「陣形の外側でのヴェルディのパス回しは怖くない」という共通認識があったとも推測しています。

-ゼルビアに先制されましたが?

前半3分に町田ゼルビアの平戸に強烈なミドルを決められて先制されてしまいました。小池純輝と若狭の受け渡しがイマイチ良くなかった部分がありますが、平戸のゴールがゴラッソ過ぎた、というべきでしょう。

-ヴェルディのビルドアップはどうでしょうか?

ヴェルディの3CBに対して、町田ゼルビアのツートップは平戸を前、安藤を後ろにした楯関係の陣形。

平戸がボールにプレッシャーをかけ、安藤がヴェルディのツーボランチ(井上潮音・藤田譲瑠チマ)のどちらかをケアするというゆるいプレスでした。

従って、両サイドの平か若狭を経由して、片方のボランチが比較的フリーで受けて前を向く機会が多かったと思います。

これまでのアンカーシステムから、ツーボランチへ変更してきたという点に、最終ラインからボランチへの受け渡し場面で数的優位を作り、起点を余裕をもって作ろう
いう意図を感じました。

-簡単に前を向くことができた?

はい。先制したゼルビアは引いてコンパクトに守ることを選択していたので、【4-4】のツーブロックラインとツートップ間にスペースがありました。

-右CBの若狭が中に寄る場面が多かったと思いますが?

ビルドアップ時に最終ラインを高橋と平の2枚とし、若狭をアンカー気味のポジション、その前に潮音と譲瑠を一つあげてインサイドハーフ化することで、中盤の厚みを増すことを意図してのことだと思います。
いわゆるオーバーロードっていうやつですね。

若狭が中盤に寄った場合の右サイドのケアが気になりました。
佐藤優平が戻るのか、小池純輝が戻るのハッキリとしていなかったので。

-ヴェルディの中盤でボールを保持してからの攻撃はどうでした?

ボランチからの楔の意識が高かったと思います。

どうしてもブロックの外側でパス回しに終始してしまうのがこれまででしたが、縦パスからのワンツーみたいな攻撃を多く見ることが出来ました。

特に井上潮音の動きが良く、縦への意識、シュートの意識が随所に見られたと思います。

ー課題は?

裏への抜け出しが少ないことですね。

ゼルビアはコンパクトに守っているので、早めに裏へ抜け出す動きがないと得点に結び尽きません。

後半、藤本が入ってすぐにカウンターがありましたが、こういう早い展開ももっと欲しかったと思います。

山下、小池の両サイドアタッカーもスピードに乗って使う場面も増やしたいですね。

細かいパスだとゼルビアの守備陣形もスライドして守りやすいので、CBからのロングボールやサイドチェンジをもっと多用すべきだと思いました。

まとめ

-総括をお願いします。

まずキャプテン藤本が復帰したのが一番ですね。

あのいきなりのスルーパスでヴェルディサポの心はわしづかみにされてしまいました。

あと【3-4-3】が良かったと思いますね。

これまで4バックを基本としていましたが、その際に両SBは高い位置を取るので、実際は2バックでカウンターをケアするみたいな感じになっていましたが、3枚がきちんと残ってカウンターを警戒し、ツーボランチで中盤での配給元を確保、そして両SHが高い位置取りをとって、ツーシャドーがハーフスペースを埋めていく感じで、今後に光明が見えた気がします。

ここに山本理仁、大久保、森田晃樹が入ってきたら、、と考えると、次節以降も楽しみで仕方ないですね。

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