リバプール戦術分析・マッチレビュー/vs トッテナム/モウリーニョとの闘い

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本日の相手は、モウリーニョ率いるトッテナム。手堅く勝つ術を知り尽くしたこの男を倒すのは一筋縄ではいかないことはわかっていますが、トッテナムはここ3試合で取りこぼしが続いているのも事実。年末から年始の戦いでは格下相手に惜敗、ドローを重ね、調子は今ひとつの模様。

一方リバプールは絶好調。2位レスターに勝点13差をつけて独走状態。南野拓実がデビューしたFAカップでもきっちり勝利を挙げ、無敗を継続中。今節では南野拓美のプレミアリーグでのデビューも期待したいところだが、さて。

Match Information.

プレミアリーグ 第22節
トッテナム・ホットスパー vs リバプール
@トッテナム・ホットスパー・スタジアム
2020年1月11日(日)
26時30分 Kick Off.

試合結果

■Result
トッテナム・ホットスパー 0 – 1 リバプール

■得点
リバプール/
37分 フィルミーノ

■交代
トッテナム・ホットスパー/
69分 ローズ → ラメラ
69分 エリクセン → ロ・チェルソン

リバプール/
51分 チェンバレン → ララーナ
81分 マネ → オリギ
91分 サラー → シャキリ

私的戦術分析・マッチレビュー

希代の戦術家であるモウリーニョらしい策をとってきたと思います。敵の長所を消しつつ堅守速攻の狙いをしっかり出してきました。しかし、リバプール。抑えるべきは一人でもワンサイドのみではありません。全員が長所となっているチーム。一部を抑えてもその他の個の力でねじ伏せた試合でもありました。

それでは私的戦術分析・マッチレビューです。

フォーメーション

リバプールはいつも通りの【4-3-3】のフォーメーション。ミルナー、ナビケイタも負傷していることを踏まえ、本日の中盤はアンカーにヘンダーソンが入り、IHにワイナルデゥムとチェンバレンが入る。今節からプレミア出場が可能な南野拓実はベンチ入り。

トッテナムはエースのハリーケインが負傷中であるが、ソンフンミンが出場停止から戻ってきた。事前予想ではスリーバックの【3-5-2】であったが、キックオフとなると【4-4-2】のポジショニング。ディフェンスラインはタンガンガ、アルデルヴァイレルト、サンチェス、ローズ。

中盤はオーリエ、エリクセン、ウインクスに加え、ソンフンミンが左サイドの位置に。ツートップはLモウラとデリアリ。

モウリーニョの狙い

プレミアデビューとなるトッテナムのタンガンガ。本職はCBであるがこの試合は右SBで起用。モウリーニョは、リバプールの得点王であるマネを徹底的にマークする指示を出していたように思える。そしてSBのオーリエを一列あげて右SHに配置。大外のロバートソンが上がってきた場合は、ディフェンスラインに吸収されて5バックのような布陣を取った。リバプールの両サイドにポジショニングを取るマネ、ロバートソン(左サイド)、サラー、アーノルド(右サイド)の攻撃力は強力過ぎる。しかもロバートソン、アーノルドは効果的なサイドチェンジで局面を打開する術を持っているため手に負えない。このサイドチェンジも含めた両サイドでのプレーを封じるため、モウリーニョはリバプールの左サイドを抑えることを狙ったのではないか。

トッテナムの左サイドはゾーンプレスのように見えた。サンチェスが左SBとなるが、左SHのソンフンミンとの受け渡しは精度が低く、試合開始早々にチェンバレンのパスからフィルミーノに裏を取られる場面があった。

それでも止められないリバプール

モウリーニョの意図はわかったが、リバプールが対応策を取ったかと言えば、特別な対策はしなかったように思える。リトリートしてブロックを作っている相手に対して、それぞれ連動することでマークを剥がして隙を作り、打開策を見出すことを繰り返していく。基本的なところとしては(1)フィルミーノが下りてきて相手CBを釣り出す、(2)サラー、マネーが空いたフィルミーノのポジションに入ってくる、(3)空いた大外レーンにロバートソン、アーノルドがスペースを見出す、という動きだ。
特にフィルミーノの存在が大きい。ポストプレーもできるし、中盤まで降りてきてリンクマン的な役割を果たす。そして得点能力も高い。

この試合も存分にその個の能力を発揮した。得点シーンは37分。ペナルティエリア内でサラーがボールをキープし、フィルミーノへパスを出す。そしてトラップの瞬間、一度ボールを通過させ、体を入れ替えることで相手を完全に剥がし、左足で反対側サイドネットに押し込んだ。この得点はフィルミーノのトラップの時点で勝負ありであった。さすがフィルミーノとしか言いようがないシーン。

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トッテナムはカウンター狙い

トッテナムの基本は守備を徹底し、カウンターを狙う。リバプールのビルドアップ時には【4-4-2】のブロックとなるが、ロバートソンが大外に上がるとオーリエも下がる。そしてデリアリがサイドハーフに降りることで【5-4-1】の布陣となる。ここで残るのはLモウラだが、ソンフンミンは思い切り下がらないので、カウンター時には、リバプールの広大なスペースをこの二人で攻略する。中でもソンフンミンは要注意だ。サイドからゴールに向かって斜めに入ってくるドリブルは非常に止めづらいが、ファンダイク、ゴメスのリスクマネジメントが良くできていた。

後半〜終盤

1点を追うトッテナム。前半はリトリートで引いた戦術を取っていたため、前線からのプレスは非常に緩かった。しかし後半は前線からのプレスを強化。そして69分にはローズ→ラメラ、エリクセン→ロ・チェルソンの2枚を替え、より攻撃力ある選手を投入。これによってタンガンガを左SBに配置し、オーリエを下して右SBに置く。相手の長所を消す戦術を取ってきたモウリーニョではあるが、ここはきっちり追う立場での対応プランを用意してきた。

これによってトッテナムが押し込む場面も見られたが、リバプールは【4-3-3】から【4-4-2】、そしてフィルミーノを前線に残した【4-5-1】にシステムを変化させ、最後までゴールを割らせることはなかった。

まとめ

この試合、モウリーニョの誤算は早い段階でチャンスがあったカウンターで点を決めきれなかったことであろう。先制点を取っていれば、モウリーニョのことである。守備により重きを置いた戦術を取ってきたに違いない。

南野拓美のプレミアリーグデビューはお預けとなった。フィルミーノにこれだけの活躍をされると、そのバックアッパーとして期待値は上がる一方であるが、次節デビューを期待したい。

今のリバプールは常に追われる立場である。そしてその強力な攻撃力のために相手に研究され、引かれることが多くなってきている。そしてそれは明らかな格下相手だけではなく、BIG6のトッテナムもそうであった。そのような相手でも適切なポジションングを取り、連動を繰り返すことでアウェイでの勝ち点をしっかり獲得出来たのは大きい。

これでプレミアリーグも21節終了だが、いまだ無敗。2003-04シーズンのアーセナル以来の無敗優勝も視野に入ってくるというのは早計か。

次節もビッグカードが続く。対戦相手はマンチェスターユナイテッドとなる。


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