リバプール戦術分析・マッチレビュー/vs ナポリ/CL/名将アンチェロッティへの対応

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Match Information.

UEFAチャンピオンズリーグ2019-20
グループステージ グループE セカンドレグ
リバプール vs ナポリ
@アンフィールド 2019.11.17 29:00 Kick Off.

■スタメン/基本フォーメーション

■Result
リバプール 1-1 ナポリ

■得点
リバプール/
65分 ロブレン
ナポリ/
21分 メルテンス

■交代
リバプール/
19分 ファビーニョ → ワイナルドゥム
57分 ゴメス → チェンバレン
78分 ミルナ ー → アーノルド
ナポリ/
27分 ロザーノ → ジョレンテ
81分 メルテンス → エルマス
85分 ジエリンスキ → ユネス

私的戦術分析・レビュー

グループステージ前節まででリバプールは3勝1敗の勝点(9)。

首位をキープしているものの安泰ではない。2位ナポリの勝点は(8)。

そして南野が主力して活躍するザルツブルクが健闘しており勝点(7)で3位につけているため、グループEは混戦模様を見せている。

因みに伊東が所属するヘンクは4位で勝点(1)。リバプールは今節勝利すれば、次節ザルツブルク戦を残してグループステージ首位通過。

ナポリも同様にこの試合に勝利することでグループステージ突破が決まる。

国内リーグの日程も考えると両チームともここは是が非でも勝利しておきたい、というところ。

フォーメーション

リバプールの布陣はいつもと変わらない【4-3-3】だが、右SBにはアーノルドに代わってゴメスが入った。対人プレイについてはインテンシティ高い能力を見せるゴメスですが、さて。

一方のナポリ。
こちらはボール保持時と非保持で可変のシステムを取った。

リバプールに攻め込まれることを想定して、基本は【4-4-2】の守備陣形をとり、ボール保持時にはマリオルイが一列上がって【3-5-2】のようなシステムを取るが、あまり3バックに可変させる意味あいは薄かったように思える(後述)。

アンチェロッティはまず守備から入った。

この試合、アンチェロッティはまず守備を固めることを念頭において臨んだと思います。

ファーストレグで勝利しているとはいえ、リバプールの攻撃力は侮れないので、徹底的な守備布陣を敷く。

3CBのマクシモビッチが守備時に右SBに移り、本来SBのディロレンツォを右SHに配置することで、マネとロバートソンをマンツーマン的に押さえ込む。ロバートソンが上がったスペースにIHのミルナーが入り込み、ここから再度崩しに行くのも定石ですが、ここはアランが寄せていくことで決定的な仕事をさせてもらえませんでした。

ナポリはまず【4-4-2】のブロックを敷き、崩しにかかってきたリバプールを連動でカバーするという非常にハイレベルな守備を見せてくれたと思います。

ビルドアップ

ナポリの2トップに対峙するリバプールのファンダイクとロブレンだが、基本的にナポリは下がって守る戦術なので、リバプールの2CBへのプレッシャーはほぼない。

従って2CBからワイドに開いたSBもしくはアンカーのファビーニョに授けることは容易で、ハーフウェイライン変えるところでのポゼッション率は相当高かったに違いない。

そしてこれもアンチェロッティの狙いだった。ナポリのビルドアップは3CBで回すが、リバプールはいつもの如くサイドと中央を切りながらプレスをかけてくるので、直接2トップに預けることを選択。

引くだけ引いてリバプールに押し込ませると同時に連動した固い守りで耐え、ボールを奪ったら前線へ一気にに持っていくというのが戦術であった(と、思う一方、ナポリは中盤経由で攻める選択肢を取ってなかったので【3-5-2】に可変する必要性があったのか疑問です)。

21分、メルテンスの先制点もカウンターでした。
セカンドボールを回収したナポリは裏に走るメルテンスへ。これをきっちり決められて先制点とを許す展開となる。

直前のプレーでファンダイクが接触によって動けなかったとはいえ、繰り返し狙われていたパターンにとうとうやられてしまった。そしてこのまま前半終了。

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右サイドに起点を作りにいくリバプール

前半0-1で折り返したリバプール。

アンチェロッティの戦術に嵌り、ポゼッションは圧倒的に支配していたが、持たされて感も拭えないリバプール。

そしてクロップは後半早々に手を打つ。左サイドが崩しづらいことがわかったので、右サイドに起点を作る。

サラーがハーフレーンに入ることで、空いた大外レーンにゴメスが貼る。ここにファンダイクや負傷したファビーニョに代わって入っていたワイナルドゥムがパス供給。

ゴメスの後ろに控えたヘンダーソンに戻してクロスを入れるパターンが機能し始める。

だだゴメスのところでアイデアが欲しいリバプールは、57分にゴメスに代わりチェンバレンを投入。右SBにはヘンダーソンが入る。

チェンバレンは運動量も豊富でクロスもミドルも出来るので、攻撃のバリエーションが増えた。

そして65分、押し込んだリバプールはCKを獲得、これを伏兵ロブレンがヘッドでキレイに決めて同点に追いつく!

前半、カウンターを仕掛けるために引いて守っていたナポリですが、リバプールの圧が落ちない攻撃に徐々に疲弊。攻めるための守りではなく、守るための守りになってしまった。

最後の一手はアーノルド投入だ。追加点が欲しいタイミングで前線の選手ではなく、SBを投入してくるというところにリバプールの強さがあり、両SBが如何に破壊力持っているかを証明しているところだろう。

然しながら結局ゲームはこれ以上動かず。両サイドから頻繁にクロスが入るがナポリは懸命に跳ね返す。セカンドボールを拾って畳み掛けるも最後まで追加点が奪えず、試合終了。

終わりに

試合は1-1で終了。リバプールはセカンドレグでもナポリに勝てなかった。勝点(1)を得て首位をキープするもグループステージ突破は決めきれず。

クロップとアンチェロッティ。お互い戦術家として名高い名将対決は、相手のストロングポイントを潰す戦術と、相手の弱点を攻略する戦いでした。

リバプールが勝ちきれなかったことは悔しいですが、なるほどね、という見応えがあった試合でした。

最終節はアウェイでザルツブルク戦。
ザルツブルクも縦に速いストーミングが主スタイル。ファーストレグでは撃ち合いの末に勝利していますが、次も攻守の入れ替わりが速い激しい戦いとなることが予想される。

昨年王者がここで負ける訳には行かない。

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