おすすめのサッカー本の紹介です。
高校サッカーの強豪校である前橋育英高校。
そこで学校長を務めてながら、サッカー部監督して指導を行う山田耕介氏の指導論です。前橋育英高校はこれまで数多くのプロ選手を輩出しており、サッカー界では名将と名高い山田監督ですが、冬の全国高校サッカー選手権ではなかなか頂点にたどりつけませんでした。ベスト4まで勝ち進むこと4回。準優勝は2回。
しかし2017年度第96回全国高校サッカー選手権で、流通経済大柏高校と壮絶な決勝を制し、就任36年目にしてついに日本の頂点へ立った山田監督。その頂点にたった監督が満を持して本書を上梓。
書籍情報
タイトル | 前育主義 |
著者 | 山田 耕介(前橋育英高校校長/サッカー部監督) |
出版 | 学研プラス |
発刊 | 2018年12月11日 |
目次
第1章 36年目の日本一
第2章 ルーツ
第3章 サッカー・ウォーズ
第4章 人間力重視の選手育成
第5章 6つのチームコンセプト
第6章 実践キーワード
第7章 日本一のチームマネジメント
第8章 敗れざる者たちへ
書評
「私は名将ではありません。大舞台で負け続けてきた監督なので勝つための策を伝えることはできません。しかしながら、多くの敗戦と向き合ってきた経験だけは持ち合わせています。サッカーでも人生でも勝ち続けることは困難と言えるでしょう。ならば多くの人たちは逆境を乗り越えていかなければなりません。敗戦という重荷を背負った上でどう戦うかが問われています。困難から逃げてしまうのも一つの方法でしょう。しかしながら前橋育英は、決して、決して、決して、あきらめません。それが「前育主義」です。」(「まえがき」より)
前橋育英高校からは、これまで70人を超える選手がプロの世界に巣立っています。育成の根幹には、サッカーのテクニックやスキルではなく、人間力を育てることが最も重要であると説く教育者の視点がまずそこにはありました。
山田監督は言います。「前橋育英サッカー部監督は、天職である」と。
本書では前橋育英の指導方針、チームコンセプト、実践でのキーワードも余すことなく披露されており、前橋育英が目指しているサッカーのが良く分かる内容。
育成年代の親御さんこそ是非読んで欲しい一冊です。
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